2018年5月号 ハロー通信より 「仕組み」の話

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 ゴールデンウィーク、皆様いかがお過ごしでしょうか?今年は桜の時期が早く、ここ数日は晴れると暑過ぎるくらいの日もありますが、さわやかな新緑の季節を楽しんでいるところでしょうか?

 世の中、政治の世界では、森友・加計問題とか自衛隊の日報問題とか、セクハラ問題だとか何だとか、何だかなぁと思ってしまうような、さわやかな季節とは真逆の状況ですね。先日ある方が森友学園の8億円値引きなんて国家予算に対したら大した金額じゃないので、もっと大事な問題について議論して欲しい、と仰っていました。確かにその通りなのですが、この問題が終わらないのは金額の問題ではないからだと思います。何が問題なのか考えて見ました。

 と言っても、色々な問題が色々な方向へ広がって、何がなんだか訳が分からなくなっています。これって、いつもながら政治家も官僚も与党も野党もみんなグルになって、口裏合わせて茶番劇をやっているのではないかと思います。

 政治家も官僚も、世の中に何の問題もなければ仕事にならないので、何か問題を見つけて、それぞれ一生懸命頑張っていたのだけど、そのうち、つじつまが合わなくて収拾がつかなくなって、だったらもっと複雑にして国民の目をくらまそうと考えてやっているのだと思います。毎晩、赤坂の料亭で政治家たちが翌日のシナリオを考えて、霞ヶ関の官庁街では深夜遅くまで台本を印刷して、朝になると政治家も官僚も与党も野党もみんな一緒になって台本どおりに猿芝居を演じているのだと思います。最近そこにマスコミも加わるようになりました。で、それが日本だけでなく世界中で、実は何千年も前から、人間が社会生活を営むようになってからずっと続いてきたのだと思います。

 こんな風に書いてしまえばおとぎ話のようですが、案外間違っていないのではないかと思います。みんな一生懸命、幸せになるために、問題を解決しようと頑張っているのですが、その問題がそれぞれ違って、互いに相反することもあって、なかなかうまくいかない中で世の中が進んでいくのです。

 お隣の韓国では、かなり多くの大統領が就任後に罪を問われて、ここ最近は三代連続で捜査を受けたり逮捕されたりしています。ここまで来ると、それぞれ人として悪いのではなくて、大統領の選ばれ方とか、選んだ後の政治運営の「仕組み」が良くなくて、誰がやってもうまく行かない「仕組み」なのではないかと思います。はたから見ていて面白いのは国民のほとんどがそのことに気付かず、毎回選挙に熱狂して同じことを繰り返していることです。でもこれだけ同じことを繰り返せば気付く人はいて、特にある程度のポジションにいる人は絶対に「仕組み」が悪いことに気付いているはずです。それでも変わらないのは、この誰がやってもうまく行かない「仕組み」の方が、都合が良い人がいるからだと思います。

 ほかの国だと何がおかしいのか分かるけど、自分の国だとおかしいことに巻き込まれて、何がおかしいのか訳が分からなくなっているのが、今の日本の状況なのだと思います。ゴールデンウィークはボーっとする時間があるので、世の中がどんな「仕組み」で、自分はその中でどう立ち居振る舞いすれば良いか、考えてみようと思います。