2018年6月号 ハロー通信より

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カテゴリー: ハロー通信


平成30年もいよいよ6月になり、今年も半分が過ぎようとしています。そのことに気付くと昨年暮れからの半年間、有意義に過ごせたかなと考えてしまいます。ただ逆に「有意義に過ごさなければならない」「何か成果を上げなければならない」と考えてしまうところにゆとりのなさが現れているのかもしれません。

 直近の1ヶ月を振り返ると、先月のハロー通信で森友・加計問題をネタにしましたが、まだ続いていて、さらに新しい文書が出てきました。たぶん来月も新しい事実が出てきて、この問題って永遠に終わってないのだと思います。それで良いと思います。なぜなら世の中(社会)における政治の役割だとか、あるべき姿、といった問題が今回の森友・加計問題の本質だからだと思うからです。モリとかカケとか、そば屋のメニューのようですが、そのうち月見とか天ぷらとか出てくると思います。

 「天ぷら」と言えばスルガ銀行のシェアハウス融資の問題に思いが至ります。これもタイムリーでリアルタイムに進行中で、しかも不動産とかローンとか、普段の私の仕事に関する事が題材で業界の暗部に関することで、こんな事を不動産屋のセールスレターで書いてしまうのもどうかなぁと思います。だけど物事のエッセンス(本質)に迫るのが私の趣味なので書いちゃおうと思います。

この問題はスマートデイズという会社が不動産投資家を相手にシェアハウスを建てさせ、その資金を主にスルガ銀行が融資するのですが、融資の審査基準に合わせるために借主の通帳コピーの改ざんなどの不正が行われ、大問題になっているというものです。背景には将来の収入やリストラが不安なサラリーマンなどを中心に不動産投資ブームが進行中というのが1つあります。そのブームの要因は、景気を良くするために日銀が異常とも言える低金利で日本経済を活性化させようとしていますが、将来不安から個人の住宅ローンはそれほど伸びず、それ

以外の貸出先として比較的「勝ち組」に該当する上場会社のサラリーマンなどの不動産投資に資金が流れている事です。スマートデイズは不動産投資の物件として一般的なアパートなどではなく、最近流行りのシェアハウスをオーナーに建てさせ、それを一括借り上げして家賃保証をオーナーにしていた(サブリースと言う)のですが、そのシェアハウスがぜんぜん埋まらなくて経営破たんしてしまいました。そして家賃が入ってこなくなったオーナーに多額の借金が残ったのですが、そもそも融資に不正があったらしい、と言う、流行りのキーワードが盛りだくさんの「月見天ぷらねぎチャーシューバターコーンそば」みたいな状況になっちゃっています。

では何が「天ぷら」なのかというと、スルガ銀行の審査基準では物件価格の9割までが融資できる範囲で1割以上の自己資金を持っていないといけないのですが、スマートデイズは自己資金0での不動産投資を売りにしていたので、自己資金があるように買主の通帳残高などを「あげて」しまったのです。スルガ銀行は融資の健全性のために9割ルールを作ったのが、融資を通すために銀行側も関わってやってしまったらしいのです。それならそんな建前に縛られずに、正式な審査基準を正式な手続きで変えれば良いのに、金融機関など固い組織ほど建前に縛られるようです。

そして、役所や金融機関や大企業など固い組織を中心に日本社会全体が硬直化して、ホンネと建前の使い分けがまかり通って、モリとかカケとか天ぷらとか、そば屋のメニューみたいな状況になっているのだと思います。何が問題で、何をどうすれば良いのか、ホンネが何なのか、そこを理解して行きたいと思います。