ハロー通信12月号より 社長 田嶋★「見るだけで嫌になる話し」

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社長の田嶋崇之です

 今年もいよいよ12月を迎え、年末のあわただしい時期となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?今年は例年より暖かい気がしますが、これから一気に寒さも時間も進んで行くのかなぁと思います。 

 で、毎月ながらこの原稿の締め切り間際で何を書こうか悩んで、年末らしく時が経つのは早く・・・・なんてちゃっちゃと書こうとも思いましたが、それもありきたりなので時事ネタを書こうと思います。

 今、国会では外国人労働者受け入れの議論がされています。今回議論されている制度の中身や、そもそも受け入れるべきかどうか、様々な意見があり議論は尽きない様に思いますが、現状ではすでに「外国人技能実習制度」があり年間約20万人の外国人の方が日本に来て働いているとの事です。

 この制度の趣旨は名前の通り「技能実習」で開発途上国の人材育成が目的となっています。実習生には報酬が出ますが、あくまで研修をしに日本へ来ている形です。ただこれは「建前」で受ける(働いて研修を受ける)側も、受け入れる(仕事をしてもらいながら技能を伝える)側も研修が目的と言うより、外国側は日本で稼ぐこと、日本側は安い労働力が目的となっています。だからもしこれが無償で研修のみであれば、ほとんど誰も日本に行こうと思わないし、雇い入れる側もこの制度を使おうと思いません。ただ、あくまで「技能実習」制度なので外国側は送り出し機関があり日本側は受け入れ機関があり、それぞれ語学研修をしたりして、それは良いのですが、研修先を変える(転職する)事ができなかったり、研修生は送り出し機関に研修費を支払い、受け入れる日本企業は受け入れ機関に保証金などを支払い、言葉を悪く言えば「中抜き」が行われています。もっとも私の友人に日本側の受け入れ機関を運営している人がいて、私は頼まれてそこの理事になっています。だから多少は内情が分かりますがピンはねして儲けている、なんて楽な仕事ではないようです。

 今の日本は日本人同士でも所得の格差が広がり、所得や雇用が不安定な中で更に外国人を入れていくことに議論がありますが、すでに外国人の労働力に頼っているのは事実です。ただ、その「ホンネ」をあまり見ないようにして「実習」という「建前」でやってきた事が限界に達したのが今回の議論の発端だと思います。「ホンネ」と「建前」を分けてやっていると、そのうち行き詰るのだと、はたから見ていて思いました。

 今回の議論は、実際の現場の実情などが国民に伝わっているのか、それ以前に議論をしている議員の先生方がちゃんと理解しているのか、そこから心配になってしまいます。日本はほぼ単一の民族で構成され、他国に比べると天皇制をはじめ長い間あまり直接的な外国の影響を受けなかった国です。それだけに外国人の受け入れに慎重になるのも分かります。そもそも今回の文章をどれだけの方がここまで読んで頂けたのか、難しい漢字や単語が並んでいるのを見るだけで嫌になりますよね。その、見るだけで嫌になることを、ちゃんと直視して解決しなければなりません。これは議員の先生だけの課題ではなく日本人全員の課題だと思います。が、しかし、まずは先生方がちゃんとやって下さいよと言いたいし、来年は統一地方選挙もあるので地方議員の先生でもどんな考えなのか、その辺に注目したいと思います。